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続 漢方の風邪薬シリーズ〜ヒューヒュー編〜 第13話

2022.11.05

今回のお話は、ヒューヒューあるいはゼイゼイでも良いのですが、これは風邪というよりも喘息、気管支喘息の時に使用する薬方の話となります。

ヒューヒューやゼイゼイいう時は、ほぼ気管支が浮腫んで狭くなり空気の通過する量が少なくなるために発生することが殆どです。そこで、今回のキーワードは二つあります。麻黄ー甘草と麻黄ー石膏の組み合わせです。

麻黄ー甘草は気管支を拡張する働きがあり、麻黄ー石膏で気管支の浮腫を去る働きがあります。麻黄、甘草、石膏の組み合わせの薬方もいくつかあるのですが、代表的な処方に麻杏甘石湯があります。薬味が、麻黄・杏仁・甘草・石膏と4つだけなこともあり、急性期に適していて効き目が早いのが利点です。余談ですが、麻杏甘石湯は、マヨネーズ風味がします。一度味わってみて下さい。なるほどな!となるはずです。

そして、もう少し使いやすいのは小青竜湯加杏仁石膏です。こちらは、花粉症などでお馴染みの小青竜湯と麻杏甘石湯の合方なのですが、薬味も多く麻黄と石膏による副作用も軽減されるので、より長期連用に適しています。

その他、咽頭部の違和感を目標に、麻杏甘石湯合半夏厚朴湯加杏仁石膏なども急性期に使用されます。

これらはいずれも、麻黄ー石膏ー甘草の組み合わせを含有します。

しかし、喘息の場合は急性期の治療も重要ですが、緩解期に如何に過ごすか、そして喘息を起こさないようにするかの方が重要です。

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