トップブログ・コラム

漢方Q &A(17)〜ものもらいと漢方〜

2023.06.21

 久々のコラムの更新です。学会と研修から月曜日帰って来たのですが、中々コラム書くモチベーションが上がらず苦労しました。今日やっと一息つけたので更新です。

 今回参加した学会、日本東洋医学会は先々代の細野史郎が、昭和25年の設立に関わっているので、親族である自分も、学会と言うと日本東洋医学会との思いが刷り込まれております。そして、来年は大阪で総会が開かれます。私も、広報委員としてSNSの更新を担当することになり、微力ながらも貢献するつもりでおりますし、細野薬室として展示や一般演題を出す予定でいます。医療関係の方や興味ある方は、ぜひご参加下さい。会期は、2024年5月31日〜6月2日です。

 さて、ものもらいは専門用語でいうと麦粒腫となります。ブドウ球菌などの細菌に感染してまぶたの縁が赤く腫れると言う症状です。西洋医学では、抗菌剤の点眼と内服にて治療しますが、漢方で治そうと言った場合は、葛根湯が第一選択肢となります。何で、葛根湯を使うの?と仰る向きもあると思います。葛根湯は、項背部が強張り汗が無く、悪寒がある時が使用目標となります。このうち、汗が無くと言うのがここでのポイントで、裏を返せば汗を出させることに主眼があります。そして、もう少し範囲を広げて考えると瞼の赤くなった所の膿を出すと見ます。そうなんです。実際には、膿は出なくても体液を外に出してやって炎症を鎮める働きがあるのです。また、葛根湯の応用として乳腺炎などで母乳が出ない時にも使用することが出来ます。こちらも同じ理屈です。

 ただ、葛根湯は麻黄というやや胃に障る薬物を含んでいるので不向きな方もおられるかもしれません。その場合は、大人しく抗菌剤で治すしかないと思います。麻黄を含まない桂枝湯や香蘇散では弱いでしょう。

 最後に、抗菌剤と漢方薬の併用は意味がありません。どちらかにしましょう。

 本日の写真は、学会会場で出会った先々代。座右の銘は、「融通無碍」。思考や行動が一つに凝りこだわるのでなく、自由な考えで他の選択もしてみなさいよという意味です。だから、漢方エキス製剤を開発することが出来たのだと思います。

まずはお気軽にお問い合わせください

TEL. 075-202-3052 / FAX. 075-201-3682

お問い合わせ