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細野独自の処方 その2 第19話

2022.11.15

細野にしか存在しない処方という事で、今日は九味檳榔湯について取り上げてみる。九味檳榔湯自体は、医療用が存在するが、細野ではアレンジしまくりで、正式名称は九味檳榔湯去大黄加呉茱萸木瓜合五苓散となる(通称 五苓ーBN;BNは檳榔子の略との説)漢方を知らない人から見たら目が回りそうなほど長い名前であるが、九味檳榔湯から大黄を抜き呉茱萸木瓜を加え五苓散を合わせたものと言えば分かるだろうか。

さて、その九味檳榔湯は下肢の倦怠感が顕著であるものを目標に用い、疲労倦怠感や動悸息切れが適用になる。いわゆる脚気用症候群である。ただやはり、大黄が入っていると日頃軟便気味の人には使いにくいので、細野史郎は去大黄とした。また、呉茱萸と木瓜は、脚気症候群の場合は、心臓が悪くなくても動悸を打つことがあるとしてこの二つの生薬を加えてあります。

処方構成を見ますと、ほとんど気剤(気を巡らせる薬)からなり、そこに水を捌く五苓散を加えていることから浮腫を対象としていることがよく分かる。また、五苓ーBNに杏仁を加えると、茯苓杏仁甘草湯を含有する事になり、水が胸中に溜まって圧迫されて苦しい時にも対応することが出来ます。

さらに、九味檳榔湯は続けて服用するとこむら返りの予防になるので、浮腫体質で良く起こす人は飲んでおいて損はない。芍薬甘草湯をずっと毎日飲むよりは理にかなっている。

本日のサムネイルは、釜揚げシラスのブルスケッタ。イタリアンやスパイスカレーを作ったり食べに行くのが好きなのであるが、自己満足の世界なので、なんちゃってイタリアンやなんちゃってスパイスカレーという事にしている。

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