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漢方 Q &A(11)〜シミは漢方でどう見るか〜

2023.06.07

 シミは、漢方では瘀血(血の巡りが悪くなった状態)によるものと見ます。そして、瘀血に気の異常(例えば、気逆や気虚)を伴うケースが多いと思います。つまり、気は血の運行に関わっているので、気が滞っていたり不足していたりすると、瘀血を招く事になります(気の推動作用と言う)したがって、治療は駆瘀血薬単独もしくは気を巡らせたり補ったりといった事になります。

 それでは、どの様な処方が使われるでしょう。

 まず、一番使用され使いやすいのは、桂枝茯苓丸でしょう。お通じぐすりが入っていないので、普段から下痢気味の人でも使いやすい。桂枝・茯苓・芍薬・牡丹皮・桃仁と五味だけです。そして、桂枝茯苓丸に薏苡仁を加味した桂枝茯苓丸加薏苡仁も実際によく用いられます。薏苡仁は、ハトムギのことで水いぼによく用いられたり肌荒れにも用いられます。そして何故か美白の生薬として有名ですが、本来は湿を去り水を捌く作用に優れていると言うのが薬能で、そこはブレてはいけないと思う。

 他には、桃核承気湯や通導散などが代表的な瘀血に対する処方ですが、いずれも下す作用が強く、余程の便秘症でない限り難しいでしょう。

 であれば、緩い駆瘀血にも対処出来る当帰芍薬散や気滞を伴いながら軽い瘀血にも対処できる加味逍遙散の出番となる。

 また、気滞であれば半夏厚朴湯や香蘇散など、気虚があれば六君子湯や補中益気湯などを駆瘀血薬と合わせて用いたりします。

 本日の写真は、4月に亡くなった愛ネコに似ていると言うことで買って来ました。トスカーナなのに、カヴェルネソーヴィニヨンが40〜50%と一番多い不思議なセパージュ。日本人が作っています。

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