ニキビももちろん漢方薬で対処することが出来ます。症状によって漢方薬を使い分けます。
次の3つのタイプをベースに、4)や5)を組み合わせます。
1)まず、膿疱(皮膚の中や下に白や黄色の膿が溜まった状態)が多く、炎症が強い場合には清上防風湯がファーストチョイスになるでしょう。
黄連・黄芩・黄柏・連翹といったところで炎症を鎮め、
荊芥・防風・薄荷・白芷で発汗発散により皮疹を改善。
桔梗で、排膿します。
2)膿疱それほどでもなく炎症も同じくそれほどでもないと言う場合は、荊芥連翹湯が選択肢に上がります。神経質なタイプで顔色は肌黒く、痩せ型で筋肉質、手に汗をかきやすい特徴があります。薬味も多いので、やや慢性化した状態に良いでしょう。構成は、
温清飲(熱を清する黄連解毒湯と血を補いすなわち滋潤する四物湯の合方)がベースで、
防風・薄荷・荊芥・白芷で解表発散、
桔梗と枳実で排膿(膿を出す)
3)膿が出そうで出ない場合は、排膿散及湯。炎症がそれほどでなければ十味敗毒湯でもいいかも知れません。
4)瘀血(血の巡りが悪ければ)があれば、桂枝茯苓丸が良いでしょう。特に、月経困難症や不妊、冷え性を伴っていればなお良いと思います。瘀血の特徴は、患部に紫色が見られるや目の下にクマが出来やすいなどです。また、於血を伴っていれば1)から3)の薬との合方もありです。
5)テスト前などに悪化するストレスタイプは、やはり柴胡ー芍薬の組み合わせからの選択となります。例えば、柴胡桂枝湯や加味逍遙散。あるいは、1)から3)との合方もありです。
本日の写真は、ムラサキの花。根を紫根として紫雲膏や紫根牡蛎湯などに配合されている。酸性雨に弱いので、雨の当たらない場所に植えられていた。しかし、写真の様な状態だと跳ね返りの雨で、弱ってしまうそうだ。